ドッグアドバイザー、遠藤ユキオです。
子犬に限った話ではないですが、犬のしつけの際にどうしても言うことを聞かない時に叩くという行為をしてしまう人がいます。
そういう人に理由を聞くと「言って伝わらないから叩いて分からせてる。別に嫌いだとか腹が立つからやってるわけじゃない」といいます。
しかし、それはほんとに正しいことなのでしょうか?
犬は体罰をしないと人に従わない動物なのでしょうか?
今回は犬のしつけにおいて非常に重要なことを語ります。
子犬のしつけで叩くのはいいことなの?
子犬のしつけで叩くのはいいことなのか?という話ですが、結論から言うと…
絶対にやめてください。
犬がなかなか言うことを聞かなくてイライラしてしまっても我慢してください。
犬を叩いてしつけることに百害あって一利なしです。
ひょっとしたらあなたが幼いころ、親や知り合いが犬を叩いてしつけていた姿を見たことがあるかもしれません。
確かにかつてはそのようなしつけが良いとされていた時代もありましたが、今は研究が進んでいて、体罰は良くないことだということが一般的な認識になってきました。
子犬のしつけで叩くデメリット
子犬を叩いてしつけると、一時的には従うかもしれません。
ですが、メリットといえばせいぜいその程度です。
一方で子犬のしつけで叩くデメリットは数多くあります。
一つずつ確認していきましょう。
犬がケガをする
体罰をおこなえば当然犬がケガをする可能性があります。
体の弱い子犬であればなおさら危険です。
犬を傷つけるようなことは絶対にやめてください。
犬が臆病になる可能性がある
体罰は犬の体だけでなく、心も傷つけます。
暴力を振るわれることで、自身を無くしてしまい、臆病な性格になってしまう可能性があります。
犬にストレスが溜まる
犬も叩かれれば人間同様ストレスが溜まります。
ストレスが溜まれば調子を悪くしたり、問題行動を引き起こす可能性もあります。
無駄吠え、要求吠え、噛み癖などの問題行動はストレスが原因であることが多いです。
暴力が価値基準になってしまう恐れがある
暴力で犬を従えてしまうと、暴力が犬の価値基準になる危険性があります。
暴力を振るう人間=一番偉い
という考え方になってしまい、最悪の場合自分に優しくしてくれる人間を見下すようになり、横暴な性格になってしまうことがあります。
ペットはあなたの子供同然の存在です。
常に優しさを持って接しましょう。
信頼関係が失われる
体罰で犬をしつけても真の信頼関係を築くことをできません。
仮にそれで犬があなたに従ったところで、それは犬があなたにおびえて従ってるだけです。
そんな関係は嫌ですよね?
犬は家族の一員であることを忘れないでください。
子犬のしつけで一番重要なことは?
子犬のしつけで一番重要なことは信頼関係を築くことです。
成長期である子犬にとって、幼いころの経験は精神形成において非常に重要なものになります。
ならどうやったら信頼関係を築けるの?という疑問があると思いますが…その方法は「褒める」ことです。
犬が悪いことをしたら怒ってやめさせるのではなく、こっちのことをしたほうが良いことがあるよ、というしつけ方です。
具体的に言うと、犬が無駄吠えなどしても相手にせずに、ハウスの訓練をして成功したらおやつをあげて褒めてあげる…といった感じです。
いきなり完璧にはこなせないとは思いますが、根気よく続けることで犬に嫌な思いをさせずに自然としつけることができます。
どうしても叱らなければいけない時は、リードを素早く軽く引っ張ったり、「ダメッ!」と短く鋭く言うだけにするのをおすすめします。
怒るというより止めるような感じで、これなら犬もあまりストレスを感じませんし、体罰を受けているとも感じないでしょう。
犬の上手な褒め方に関してはこちらの記事で詳しく解説してるので参考にしてください。
また、そもそも犬が悪いことをしないような環境を作ることも大事です。
一般的に犬の問題行動の多くはストレスによるものです。
ストレス解消に毎日適度な散歩はかかせませんし、寝室を綺麗に整えて安眠させてあげましょう。
一緒に遊んであげたり、スキンシップをして安心感を与えてあげることも重要です。
こちらの記事も同時に見てもらえば理解がより深まると思います。
まとめ
かつて犬を叩いてしつけることが正しいことだとされていた時代もありました。
しかし、犬のしつけは時代と共に進化しており、今は体罰はよくないことだという認識が広まっています。
ただでさえ犬に悪影響を与える体罰を子犬にしてしまうと、犬の心と体を大きく傷つけることになります。
犬を叩くなんて絶対にダメだと心に留めながら、正しいしつけ法を学んでいきましょう。
正しいしつけを学ぶために
正しいしつけを学ぶためには最新のしつけ方法を学ぶ必要があります。
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